キャンドルも 十字架も 愛に力を与えてよ

 先日、地元の忘年会に参加いたしましてあの同級生は今何をしているかって話の最中に「ああ、そういえばあいつ今度結婚するらしいよ」と懐かしい名前を聞きまして。
 当時好きか嫌いかで言ったら好きに属していた彼が結婚かーと感慨深くなると共に「あの人はちゃんと恋愛が出来る人だったのか」と驚きもしました。どちらかと言ったら硬派なイメージで女となんかちゃらちゃら付き合ってられっか!的な印象が強かったので。もうそういう恋愛のステップを着実に積んでいるはずの年齢なんだよな、と思わずため息。
 人間は『恋愛上手』と『恋愛下手』の二種類に分ける事が出来ると思います。もちろん私は恋愛下手の恐らく底辺に位置するでしょう。恋の駆け引きだとか愛のテクニックだとかそんな世界の領域に一歩も足を踏み入れずに外側からただじっと「あの子好きな人できてからきれいになったなあ」とか「あいつも昔はやんちゃだったのに今は一児のパパか」とか感嘆しながら見続けてただけでした。
 もちろん私も人の子なので普通に人を好きになったり好かれたりもしましたけどなんつーか上手く付き合えない、周りと同じにできないコンプレックスがありそれは今も進行中なんですが幸い原因はなんとなく分かってます。けどその原因の塊を解していくと見たくも思い出したくもないトラウマや嫌悪感が溢れ出してしまうので見ないようにしているんですけれども。
 だから正直羨ましくもあるんですよね。街にあふれてるカップルを見ると。自分には一生出来ないことだと思って。あの人たちはどうやって恋愛のステージを上げてるのかしら。ひょっとして学校で習うもん?じゃあ丁度私が女子高をやめて都立高に入るその何ヶ月かの間にみんなはその方法をご教授されたの?ハウツーのテキスト本なんかあったりして自分の現在の位置をレベルで表せて「やった!私あと経験値20でレベル50〜!」「マジで?!進むの速過ぎー。私なんてまだレベ45だし」みたいな会話がなされていたんですかねえ。畜生・・・その講義受けてないから自分は一生底辺なんだ・・・!
 なんて珍しく真面目に書き綴ってしまいましたが結局何が言いたいのかというとこの一週間女友達からさえも連絡がなくイブだって言うのにアットホームに家族と過ごし例年のごとく明石家サンタをチェックして朝起きてみれば当然枕元にプレゼントは無くやる事もないし外出しようにもクリスマスの日に一人で街を彷徨ってる女って周りから見たらやっぱり惨めに見えるのかなと人の目を気にし二度寝、三度寝をし年賀状を書いている四女の横でクレヨンしんちゃんの『嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』を観て嗚咽を上げて泣き日も落ち冷えた体をお風呂で温め風呂上りにこれを書いている私に誰か求婚しろってことです。