ということで全く恋愛の過程を踏まずに軽いノリで「やあ!私と籍を入れてみないかい?」となんならアメリカンなプロポーズをしたんだけど断られました。自分はピッチピチの(一部語弊)女ですがそろそろネタの一つとして誰かと婚姻関係を結びたいなあと当時の脳は本気で思っておりました。

 「ちょっと会わせたい人がいるから土曜の夜は家族で空けてもらえる?」なんて言った日には相葉家に激震が走りますよ。そんでその場で「娘さんを僕に下さい」と頭を下げるマー君(仮)と身を寄せている相葉家長女。まあなんなら「実はお腹の中にね…子供がいるの…」とか言いますよ。望むのであれば。展開としても面白い。
 そこで父親の怒り心頭ですよ。うちの大事な娘をキズものにするとは何事だ!とマー君(仮)に殴りかかるかもしれない。そこは身を呈して「マー君(仮)は悪くない!私が悪いんだから…!」と涙声で庇う私。振り上げられた拳は行き場をなくし、そっと私の頭の上に置かれた。ビクっと震える身体。「…もう、お前も自分で善悪の区別がつく年頃だもんな」その声は弱弱しく私にしか聞こえなかった。父は泣いているのを気付かれまいと私たちに後ろを向けて大きく鼻をかんだ。
 「二人で決めた事ならもう自由になさい」横でずっと諦観していた母はそう一言告げると後は優しい目でこちらを見やった。「これであなたもお母さんになるのね」その笑顔は少し寂しげだった。私は「生まれてくるこの名前…みんなに決めてもらいたいな」なんて提案をしたらずっと口を閉じていた妹たちからはぽつぽつと話し始め、生まれるのが楽しみだよ、そうかー、私まだ20代なのにおばさんになっちゃうんだね、と苦笑を洩らした。

 はい、以上壮大な妄想でした。結婚って難しいね。